うちにはタケノコが生える山があり、毎年家計の助けになっています。
タケノコは重たくて運び出しに毎年苦労しています。
タケノコ山に直接軽トラを乗り入れられたら楽なのですが、歩いて急斜面を経て50mほど歩かなければなりません。
すごく大変なのです。
竹も切り出して売ることができますから、竹も運び出せるような一台二役のものを作りたい。
なので今年はタケノコ・竹の運搬車を作って楽に運び出そうと思っているところなのです。
設計図を書いてみた
![](https://i2.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7105.jpg?w=880&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7107.jpg?w=880&ssl=1)
イメージとしては4つのサンテナーを一度に運べるようにしたい。
一箱15kgとして60kgを一度に運べる計算になります。
今までは一箱ずつ持って運び出していましたから、かなり楽にはなりますね。
竹の場合は230cmの竹を積んで運びます。
2つともイメージしておきますが、とりあえずタケノコを積めるように進めてみます。
サンテナー4つのサイズ
サンテナー4つを積んで自由に行き来できるような運搬車づくりを考えています。
その肝はサンテナー4つを積みやすく、取り出しやすく、かつ運搬中は崩れ落ちない。
1cmほどずつゆとりを持たせてサンテナーを積む部分を設計します。
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7109.jpg?w=880&ssl=1)
横幅 51.5cm
奥行 73cm
高さ 60cm
意外と小さいんです。サンテナー4つ。
実際に組んでサイズを測って、考えを具体化していきます。
正確な数値を出す
サンテナー4つのサイズをヒントに、具体的な数値を出します。
底面の全長 95cm
横幅 58cm
高さ 102cm
ハンドルの高さ 65cm
具体的な数値を決めなければ、木を切ることができませんから、大まかなイメージから徐々に具体的な数値を当てはめていきます。
しかしながら、全ての数値を最初に全て決めることは素人の日曜大工では難しいでしょう。
今回は底面をはじめに作るので、底面の形とサイズを決めてから作業を開始しました。
底面の形状
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7108-1.jpg?resize=640%2C481&ssl=1)
底面には大きな力がかかり、また車輪がついたりタケノコの入ったサンテナー4つを積まなければなりません。
丈夫に作りたいのです。
イメージは四角に大きな筋交いを入れて、底板を横に渡すイメージを描きました。
しかし実際は、
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7098.jpg?w=880&ssl=1)
こんな感じにシンプルになりました。
![](https://i2.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7102-1.jpg?resize=640%2C481&ssl=1)
やりながら、考えながら、作っていきます。
急斜面を降りるときに力がかかる前部分
たくさん考えて設計図を描きますが、作っていくとイメージできていない部分があることに気がつきます。
急斜面を降りるときに前方に力がかかるので、前は頑丈に作りたい。
設計図では軽さを重視して細い木をイメージしていましたが、細い木では折れてしまいかねない。
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7066.jpg?w=880&ssl=1)
太い木を使うことにしました。
あんまり上手には組めませんが、半分削って土台と組んでみました。
こうすることで接着面が増え、下り坂を降りる時の力がかかる時にも耐えてくれると思って削りました。
削り方は、ノミで削っていたら大変すぎます。
丸ノコで5ミリくらいの間隔で、どんどん同じ深さで切っていけば、このような片面だけ削って組むための削り出しが簡単にできます。
さらに強度を増すために、ネジだけでなく木工用ボンドをたっぷり塗って接着しています。
筋交いを入れたい
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7106.jpg?w=880&ssl=1)
筋交いとは三角形を作る木を入れて制作物を丈夫にしていきます。
四角形では、ぐにゃりと平行四辺形のようにゆがみ潰れてしまいます。
しかし三角形は変形しません。
三角形は非常に強い形なのです。
その三角形を作っていくのですが、1つの筋交いでは、ひっぱりと押しには強いですが、それ以外の横からの力などには作用しません。
力のかかる方向を考えて筋交いを1つ2つと入れていかなければなりません。
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7071.jpg?w=880&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7076.jpg?w=880&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7074.jpg?w=880&ssl=1)
さまざまな部分に筋交いを入れました。
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7111.jpg?resize=640%2C481&ssl=1)
ポイントは、ハンドルの内側にも小さな筋交いを入れている点です。
ハンドルは横の力がかかりますから、小さな筋交いで対応しました。
四輪ではなく二輪
![](https://i2.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7077.jpg?w=880&ssl=1)
四輪なら軽い力で前後に動かすことができますがブレーキが効きません。
二輪なら後方の柱を地面に押し付ければブレーキになります。
斜面を下らなければなりませんので、ブレーキのために二輪にしています。
傾いてもサンテナーが落ちない設計
山の斜面を上り下りしますから、傾いてしまうことは想定しています。
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7064.jpg?w=880&ssl=1)
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7073.jpg?w=880&ssl=1)
上に渡した柱は、サンテナーと4cmの隙間の開けています。
この4cmで、どれだけ傾けてもサンテナーは落ちません。
![](https://i0.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7103.jpg?w=880&ssl=1)
この通り。
ハンドル作り
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7074.jpg?w=880&ssl=1)
![](https://i2.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7097.jpg?w=880&ssl=1)
角材そのままでは握りにくいし力も入らないのでらハンドル部分は削りました。
これは丸ノコと紙やすりでやってます。
丸ノコの角度を45度くらい倒して角を落としながら削っていきました。
丸ノコで細かい作業をするのは危ないですが、しっかり両手で握って作業してください。
ハンドル部分も硬い丈夫な木を使った方がいいですね。
まとめ
という事で、運搬車をいろいろ考えながら作りました。
完成して使ってみると、なかなか良いです。
ここで制作過程をまとめて終わりにします
1,設計図で大まかな形をイメージする
2,具体的な数値を出す
3,底面を作る
4,前方の柱を立てる
5,後方の柱を立てる
6,前後の柱を繋ぐ梁をつける
7,ハンドルをつける
8,両端にサンテナーのストッパーをつける
9,車輪をつける
10,車輪と同じ高さの柱を底につくる
完成!
丈夫です。
![](https://i1.wp.com/col840.com/wp-content/uploads/2020/01/img_7104.jpg?w=880&ssl=1)
これでタケノコの運び出しはかなり楽になるはず。
今年のタケノコ収穫目標は1トンです!
追記
いざ、運搬車を持って山に行ってみました。
すると・・・
重い・・・
山の斜面を持って上がるのに苦労します。
タケノコを持って降りるのには重宝しますが、車自体が重すぎて持って上がるのが大変すぎる。
軽量化が必要ですね・・・。