テントは準備した。
寝袋もある。
あとは、野宿を実行するだけだ!
という期間が、僕の場合は長かったのですが、誰に聞いたらいいかも分からなくて…。野宿の指南書、的なのもありませんし。
そこで今回は、僕のたくさんの野宿経験を経て得た野宿のコツを書いてみたいと思います。
人目につかない場所を探す
野宿をする時、一番怖いのは人です。
そして、野宿をするときに配慮しなければならないのも人です。
自分家の庭に知らない人がテントを張ってたら誰だって嫌ですよね。
できれば、絶対に人の来ない場所でテントを張りたいものです。
僕の野宿の目安となる場所
一位 林
二位 森
三位 建物の陰(絶対誰も来ない場所)
要は身を隠して眠れる場所、テントが目立たない場所を探すわけです。
日本の野宿の場合
日本の場合は、道の駅の利用がいいです。
道の駅にもよりますが、
「テントを張らせてもらえませんか」
と一言ことわっておけば、ダメならダメで、大丈夫ならありがたく張らせてもらいましょう。
軒下など、雨が降っても大丈夫な場所をゲットできたりします。
迷惑のかからないようにしたいですね。
間違えてもテントを張ってはいけない場所
もしも、テントを張ってはいけない場所にテントを張ってしまった場合、辛く長い夜になることを約束しましょう。
公園
橋の下(人が必ず来る)
一本の木の下
人の敷地
海の浜
駐車場
土管の中(寒い)
人目につく場所
要は人の目に触れてはまずいのです。人の目に触れたら警察に通報されてしまいます。
物騒な世の中ですから。
僕の失敗談
僕のつらい経験をお話ししますと、
何度か警察の方に、テントをトントンとノックされたことがあります。
夕方暗くなるまで自転車をこいでしまったので、ちょうどいい野宿場所を探せなくなってしまったのです。
暗くなると、人目につく場所なのかどうかが分からなくなります。
この日は公園の屋根のある場所にテントを張りました。
しばらくして、テントでスヤスヤ眠っていると、
トントンとテントをノックする音と、懐中電灯の明かりが僕を照らしました。
「な‥なんでしょう?」
と僕が聞くと、
「今すぐ移動して下さい。」
と二人の警察が、怖い目で僕を見ながら言いました。ガンガンに顔面を懐中電灯で照らしてきます。
僕はただただ、あたふた‥
AM1:30ですよ‥
周りは真っ暗で、林なんかには入っていけませんし、ホテルも空いてません。
しかも、テントを畳むまでずっと見てるし、警察。
近くのお店の駐車場で朝になるのを、寒さに震えて待ったのを思い出します。
これを3回ほどしてます‥(笑)
これから野宿をしようと思う人は、こんな事にならないように、午後3時ごろからは野宿場所探しをしましょう。
一時間も探せばきっと大丈夫な場所が見つかるはずです。
繰り返しますが、必ず明るいうちに野宿場所を探しましょう。
野宿の場所は平らな場所を
平らな場所でないと眠れません。
斜面では眠りにくいのです。
しかし山中など、どうしても斜面しかない場合は、足の方を下にして、斜面に対して平行になるようにテントを設営しましょう。(下の写真参考)
オススメとしては、テントを張る前に一度その場所に横たわってみることです。
平らな場所を見つけても、腰のあたりに大きな岩が隠れていたりします。
また、何故か平らなのに寝にくい場所もあるのですが、
それもこれも、一度横たわってみる事で発見・回避できます。
雨になるかもしれないと思って準備する
夜中に突然の雨が降ってきたりもします。
テントは防水だから大丈夫だと思ったら、そうでもありません。
水たまりの場所なんかにテントを張っていたら、少しずつ水が染み込んできます。
寝袋が濡れたらアウトです。寒くてどうしようもありません。
また、雷もなるかもしれません。
周りに何もない一本の木の下にテントを張っては、木に雷が落ちたら感電死です。
「雷の鳴ったときに、樹の下で雨宿りをしてはいけませんよ!」と言われるあれです。
一本の木の下にテントを張るのはやめましょう。
晴れていてもやめておいた方が良いです。
風の対策も大切です。林などでは、木々が防風してくれるので、心配はありません。
対策
雨になっても大丈夫な場所とは、周りよりも高い場所、水溜りにはならない場所を選びます。
雷が鳴っても木の下でなければ大丈夫。
でも、周囲に自分やテントより高いものがあったほうがいいですね。
海辺の砂浜は、満潮時に沈むかもしれませんし、高潮や津波が来るかもしれませんのでやめておいた方が良いでしょう。
最悪の事態を想定しても、100%安全。そんな場所を探しましょう。
想定外は仕方ないですが。想定は幅広く、が大切。
野生動物と遭遇
人目を気にしすぎた結果、僕は野生動物のテリトリーに迷い込んでいました。
夜中に
「ギューィ、ギューィ」
と鳴く動物が現れました。
ヘッドライトをつけて、勇気を出して恐る恐る顔を出して確認すると、
ライトの光を反射した黄色く光る眼が二つ、こちらを見ています。
しかし、よく見てみると、大きさは仔犬くらいで、肉弾戦でも武器があれば勝てそうです。
僕は護身用の棒を握って外へ出ました。
「ギューィ、ギューィ」
テントを中心に、円を描くように逃げていきます。野生動物。
ずっと追いかけますが、距離は縮まらず、襲って来ないので大丈夫だろうと思いました。
この野生動物、僕の近くまで出てきてしまったのは、僕に原因があるのです。
夕食にシーチキンの缶詰を食べまして、残った汁をその辺に
「ピャーッ」
と撒いたのです。
そのシーチキンの汁の匂いに誘われて、野生動物は出てきたのでした。
そこで僕は、シーチキンの汁を撒いたであろう場所に砂をたっぷりかけて埋めました。
その後、野生動物はどこかへ行ってしまいました。
これは、僕のミスです。
野生動物にも悪いことをしました。
クマやライオンじゃなくて良かった。
夕食の匂いは残さないように野生動物への配慮も大切です。
慣れるまではキャンプ場を利用しましょう
いきなり山の中の林で野宿をした僕は、大変な思いをしました。
夜中に突然の雨にもドンピシャ降られました。
まず、初めての野宿はキャンプ場で練習しましょう。
野営で夕食の準備をすれば、水を大量に使うことも分かります。
不慣れなテント設営で他の人の迷惑にならないためにも、キャンプ場で二、三回夜を過ごせば、人里離れた場所で野宿の挑戦もできるはずです。
ちなみに、キャンプ場でテントを張る場合も千円〜二千円ほどの料金が必要です。
山にはトイレもありません。
水道もありません。
電気もありません。
今住む環境の有難さを感じる瞬間でもあります。
野宿のコツまとめ
1.まずはキャンプ場で練習を
2.テントを傷めないように、テントの下にはシートを敷くとGOOD
3.野宿をする場合は、人目につかない場所でテントを張ろう
4.雨が降っても、風が吹いてもいいような準備が大切
5.テントを張る前に一度寝転んで寝心地を確かめよう
6.夜ご飯の後始末はキチンとして、野生動物への配慮も必要
こんなところでしょうか。
繰り返し野宿をすることで、自分のスタイルを確立していってください。
自分オリジナルの野宿が、旅をきっと楽しいものにしてくれることでしょう。