【就農の道1】家族の反対を賛成にするには。

大好きな農業。

それを仕事にしようと思い、準備をスタートしていますが、なかなか思うように行かないのが現実ですね。

その中でまず第一の壁は家族の反対だと思います。

「農業は儲からない。」

「天候に左右されて不安定」

などなど、さまざまな常識?がまかり通っています。

しかし、農家の高齢化による離農で、農地が集約しやすく、農業が田舎で儲けるビッグチャンスが到来しているのに。

今回は、家族の反対をどのように克服して行くか、記事にしてみたいと思います。

不安定が不安な家族

家族は毎月決まった給料をもらってきてくれる事を望んでいるようです。

わたしの職業は、理学療法士。

昔は良かった給料も現在では、そこそこのお給料。

何とか切り盛りしながら生活しているのが現実です。

それでも妻は安定しているからと、現在の生活が気に入っているようです。

それは、そうだと思います。

私が実現しようとしている大規模な米作りは、秋に収穫するまで、売り上げを上げることもできません。

年に1度だけ、収穫の時に収入があるのみという事です。

この収穫がうまくいかないと、その年の収入が減るわけですね。

それは私自身も不安です。

米が全く収穫できないことは無い

リハビリの仕事をしていますから、農業をされている患者様にいろいろインタビューすることができます。

その中で、

「米が全く収穫できなかった年はありますか?」

と聞いてみました。

「全く取れなかった年はない。」

との事です。

農業というのが、長雨が続いたり、台風が来たり、様々なリスクがあるのは当然なのですが、それでも対策を講じる事は可能なのです。

そもそも、米、作れるの?

今年は2年目の米作りですが、まぁまぁ良い調子と言っておきましょう。

しかし、それは3aという小さな面積での話。

昨年は0.5aの作付け面積でしたから、うまくできて当然という感じですね。

それが、1ha(100a)や10ha(1,000a)もの莫大な規模で米作りができるのか?

というのが、家族の疑問だそうです。

私としては、できる!とら思っていますが、家族にはあまり説得力が無いのだそう。

それでも、できると思うのですが、実績というのが家族の説得には必要なようです。

スタートしてやってみないと分からない

「おまえ、米を大量に作れるのか?」

「実績がないじゃないか」

と言われても、専業農家になっていない現在では、大量の米を作ることもできなければ、機械が無いとそもそもそんなにたくさん作れない。

専業農家になり、機械化して初めて100aや1,000aの規模の米を作ることができる。

もう、飛び込んでいってやるしか実績などできやしないわけです。

スタートして初めて実績として積み上がっていく。

「もしもできなかったら?」

というのが、家族の最大の不安なのです。

最後は熱意と覚悟で押し切る

結局、家族は不安定になることを嫌がり、職を変えることに恐怖を覚えるものだと思います。

そこは、もう何を言っても覆らない。

あとは、自分の熱意と覚悟でやるしかない。

家族の人生を支える責任もありますが、これは自分の人生でもありますから一度の人生一度や二度の大勝負に出るのもいいじゃないですか。

最低最悪の事態を想定しておく

専業農家として就農しても、農家として続けられない人が多く存在している事実があります。

実に新規就農者の35%が4年以内に離農しているそう。

農家になり、作物を育てるだけでなく、販売して経営していかなければならないので、経営手腕を問われるわけです。

農家になり、いきなり経営者になるという事は、考えている以上にハードルは高い。

私にとっても他人事ではないですね。

離農した場合、いただいていた補助金を返納しなければならない場合もあるそう。

農業次世代人材投資資金という補助金は150万円という金額を年間にいただくことができます。

最長5年間もらいながら農業ができる。

しかし、このお金、いただいた期間の倍の期間、農業をしていないと返納しなければなりません。

4〜5年目は120万円ほどになるようですが、710万円ほどのお金をいただきながら農業ができる。

逆に言えば、農業を10年続けられなければ、710万円というお金を返還しなければいけません。

これは大変なことです。

こういったリスクを、想定しておかなければいけません。

最悪の事態の想定

❶どうしても米ができない

この事態は想定していないのですが、どうしても米ができない場合には、米作りのプロにアドバイスをもらったり、失敗の理由を突き詰めていかなければいけません。

私の地域は、米作りが盛んな地域なので、米作りができないという事は考えにくく、農地を確保できないことも考えにくいでしょう。

作った米が売れない

作った米を、精米して袋詰めまで自分でしようと思っています。

米が売れない事態は想定されます。

また、思った価格で販売できない可能性もあります。

10kg=4,000円

それでも米は価格が変動しにくいものというのがありますので心配はしていませんが、自分で作って自分で売るというのは大変なことと思っています。

売れないときには農協を利用しようと思います。

機械化のリスク

機械化しなければならない時が来ます。

その時には、借金をして機械を買い揃えていくことでしょう。

その借金を返しながら、農業を経営していくことができるか?

というのは大きな不安がつきまといます。

そのラインは4ha。つまり4町歩という面積の米を作れればそのラインを超えていけるそうです。

4町、現在の100倍の面積です。

専業でやればできると思っていますが、頑張らなければいけませんね。

高齢化のリスク

これまでは若者でしたが、これから年々歳を取っていきます。

わたしも30年後は高齢者です。

まだまだ気が早いと言われそうですが、そんなことはありません。

米作りは一年一回です。

37歳になる今年、収納しなければ遅くなっていけばいくほど若さという魅力は無くなっていきます。

年齢的にも、就農を今年やりたいと思っている理由の一つです。

最低最悪の事態でも家族を守れる状態でいる

妻との最後の約束として、いきなり大規模な機械化はせず、最低最悪の事態になっても生活を守れるような体制を整えておく。

というのを約束して、OKをもらいました。

家族の反対の理由は、生活がままならなくなることが心配で反対しているわけですから。

初めは、現在ある機械を使って、最大限米作りをやっていく。

田植え機は、歩行の2条田植え機です。

これで昔は米作りをみんなやっていたわけですから。

稲刈りはバインダーで、掛け干しします。

ハーベスタもヤフオクでゲットしました。

これで一通り米作りはできます。

あとは、やるだけですね。

まとめ

家族の反対を話し合って、何とかOKをもらった話を記事にしました。

家族からすると、まだ完全にGOを出したわけではないと言われそうですが、役場に行って係の方と話をスタートできるまでにはなったかなと思います。

先日行った役場の方も、「米、作れるんですか?」というような対応でしたから、スタートできるにはまだまだ時間がかかるようです。

でも、大好きな農業。

大好きな事を仕事にして自分の仕事で生きていきたい。

夢はでっかく100町農家です。

そのためには、できることは何でもやる覚悟です。

最終的に、人を説得するには、揺るぎない覚悟と熱意で話し合いを続けるしか無いと思います。

話し合い。

これが私にできる家族の反対を賛成にする唯一の方法です。