「あなたからは買いません」と言う疑いの顧客心理

これまでに営業を受けた経験は誰しも持っている事だと思います。

営業をする側と営業をされる側と、両方の立場から見る「あなたからは買いません」と思う顧客心理について考えていきたいと思います。

この記事を読む事で、営業パーソンがお客様から好かれる会話ができるようになります。

お客様が「買う」スイッチを押す時

お客様が「買う」と決断する時には、大きく分けて2つの道があるかと思います。

それは

①その商品をとても気に入って欲しい時

②何となく断りきれず買ってしまった時

の2つ。

①はプレゼン力と顧客の問題点の抽出と解決策の提案が良ければ、グッと「買う」スイッチを押してくれる可能性が高まります。

②は、営業の事を好きになり、この人の頼み事を聞いてあげる(→嫌われたくない)。という心理が働いています。

営業では、①でも②でも良いので、契約を取ることが仕事です。

①の技術(ヒアリング→問題抽出)や(プレゼン)は別の記事で書くことにして、今回の記事では、②について書いていきます。

お客様の信頼を得ることが大切

人は誰しも、信頼している人の言う事を聞き、信頼していない人の言うことは聞きたくありません。

「この人からは買いたくない」と思うというのは、お客様側から見て、営業のことを信用できないと思っている状態です。

「この人からは買いたくない」と思われてしまってからの商談は、ほぼ100%契約までたどり着けないでしょう。

最悪の場合、商品は気に入ったけどこの営業からは買いたくないので、後日他の担当から購入する場合もあります。

営業は、お客様に「この人は信頼できる!」と思わせなければいけません。

お客様の信頼を得られれば、お客様にこちらの言う事を聞かせることができる可能性が高まります。

信頼されればされるほど、お客様は容易に言う事を聞いてくれるようになるでしょう。

お客様の信頼(好き)を得るには?

では、どのようにすればお客様は初対面の営業の事を信頼してくれるようになるのでしょうか?

それは、

「人は、情報を与えれば与えるほど、情報を与えた相手を信頼するようになる。」

言い換えるなら、

「自分の話をしっかり聞いてくれる相手を信頼する。」

営業は、お客様が話し尽くすまでしっかり聞きましょう。

そうすれば、お客様の信頼は確実にあなたのものです。

コールさんちの経験例

これまで、「この人からは買いたくない」と思った時のことと、気持ちのいい営業をされた時のことを書いてみたいと思います。

1.病院のお医者

先日、日曜日に娘が熱を出し、その日に休日診療を受け付けている病院へ行った時のこと。

Dr.「どうされましたー?」

私「娘が熱が出て、鼻水が出て‥」

Dr.「分かりましたー。薬出しときますねー!」

Dr.「次の方ー。」

えーーー?!ですよね。

確かに患者が多く忙しい感じはしました。

しかし、こちらの話はほとんど聞かず、処方された薬は、信頼のかけらも無く、次の日にかかりつけ医を受信しなおしました。

この日処方してもらった薬も、一晩だけ飲んで、その後は捨ててしまいました。

2.高額幼児向け教材セールス

子供の学習教材を売りに来た営業。

この人も我々の話は聞かず、「この教材の良さ」をたっぷり5時間語り尽くしていきました。

そもそも買う気はなかった高額教材ではありましたが、こちらの話の腰を折り、マシンガントークで喋り倒していきました。

話の腰を折られるとイラッとします。

マシンガントークで信頼は得られない。

お客様が困っていること、求めているもの、理想像などが分かっていない相手に信頼などできるはずがないのです。

3.中古車ショップ

中古車ショップに車を見に行った時のこと。

そのスタッフは口数少なく付いてきました。

スタッフ「どのようなお車をお探しですか?」

私「大きすぎない普通車を‥」

スタッフ「普通車のコーナーはこちらです。」

スタッフ「どのような目的で使われる車ですか?」

私「仕事で使おうと思っているんです。」

スタッフ「商用ですね!でしたらこちらの方です。荷物はたくさん積みますか?」

私「いえ、訪問でリハビリを提供する予定ですから、荷物はリハビリ器具など少量です。」

スタッフ「なるほど、それではコンパクトミニバンと呼ばれる車が良さそうですね!こちらです。患者さんは乗りますか?」

私「車椅子の患者さんが乗る場合もあります。」

スタッフ「では、後部のドアはスライドドアが良さそうですね!」


私も車をただ見に行っただけでしたから、「売りつけられるのは嫌だな。」と思い、警戒心は高かったと思います。

それでも、少しずつニーズを引き出してくれて、思い描いていた車を見ることができました。

さらに、私の思っていなかった後部のスライドドアの提案は参考になりました。

この時は、買うつもりはありませんでしたので、そのまま帰りましたが気持ちの良い接客をしていただきました。

例4.中古車ショップ2

ファミリーカーを探していると私が言った瞬間に中古車ショップの定員が言ってきました。

店員「ミニバン中古車をお探しでしたら、大変素晴らしい中古車があるんです!」

私「へー!どんな素晴らしい車ですか?」

私が探していたのは、子育て世帯に優しい車です。しかし、店員が勧めてきた車は、

店員「エアロが付いていて、車高は限界まで下げてあります。内装も素晴らしくかざって…」

もう絶句ですよね。

それは、あなたが思う素晴らしい車であって、私が欲しい車では無かったのです。

お客様の話を聞かずに、良い提案など絶対にできないのだと確信した瞬間でした。

私が何も言わずに帰ったのは言うまでもありません。

例から分かることは?

お客様は、基本的には困りごとがあって、それを埋める為にお金を払ってものを買うのです。

病院も体調不良という困りごとがあって、お医者さんに見てもらってピッタリの薬を買いに病院へ行くのです。

営業が「これ、オススメですよ!」とどれだけ良い商品をガンガン売りつけようとしても、お客様が「困りごとを埋められる!」と思わなければ買わないわけです。

お医者さんが処方してくれた薬も、患者の話をたいして聞かないで処方した薬には信頼がありません。

営業が大切なことは、お客様のニーズをしっかり聞き出すこと。

お客様が満足するまで話を聞いてあげることで、信頼を得ることができるのです。

お客様の問題が分かってからのプレゼンは威力十分!

「お客様の問題を自社の商品で解決できます!」

というのが営業の仕事です。

お客様はプレゼンの前のヒアリングで、こちらの事を信頼してくれていますので、信頼を得てからのプレゼンは威力が違います。

営業の成否の40%は、この信頼が得られるかどうかにかかっているといわれています。

およそ半分も、営業や店員の印象が、モノを買うか買わないかの判断材料になっているのです。

ちなみに、

信頼40%

ニーズ30%

プレゼン20%

クロージング10%

という割合で、営業の成否は成り立っているのです。

ですから、プレゼンやクロージングの技術を磨いたら30%売れる確率は上がります。

ニーズのあるお客様の信頼を得る為に傾聴したら、70%も商品は売れるというわけです。

もちろん、全ての面でレベルアップをするべきなのですが、まずはお客様の信頼を得るための技術を磨くことが1番の近道という事です。

お客様が「あなたからは、買いません」と思う方法

ということで繰り返しになりますが、お客様が「あなたからは買いません。」と思わせる方法は、

お客様の話を聞かずに商品説明をガンガンやれば、間違いなく「あなたからは買いません」と思ってくれます。

お客様が話そうとしたら、その話の腰を折り、また商品の素晴らしさを説明すればいい。

それがお客様から「あなたからは買いません」と思ってくれます。

こんな事、絶対ないやろ!と思われる方が多いと思いますが、意外とこんな風に営業されることが多い現状に驚きます。

営業とお医者さんは似ている!と私は思います。

お医者さんも、まずは患者さんの病状や症状を話を聞いて、詳しく調べてから、薬や治療を処方します。

営業もお客様の現状や悩みをうまく引き出すことができれば、自社の商品から良い提案ができ、双方が満足できる取引ができるはずです。

営業はお客様の話をしっかり聞きて、信頼を得ましょう。

まとめ

「あなたからは買いません。」営業が言われたらつらい一言です。

しかし、その裏側には、お客様からの「信頼」が得られていないという証拠です。

という事は信頼できる人を目指して営業は努力しなければなりません。

直接お客様から「あなたからは買いません」と言われる事は無いかと思います。しかし間接的にそのような形になればこれは問題です。

お客様の信頼得られる営業パーソンになれるように、頑張っていきましょう。