バッティングの捉え方とコツ(当たり前だけど大切なコト)

バッティングというものは難しいものです。

もうかれこれ25年ほど、野球に携わってくることができました。

徐々にではありますが、バッティングのバの字くらいは理解することができてきた様に思います。

バッティングは難しい。しかし、バッターボックスでできることはある。

今日は、野球を愛する全ての人に、僕なりに25年間考えてきたバッティングのコツをお伝えしたいと思います。

バッティングで大切なこと その①

頭を残す

バッティングはピッチャーが投げてくるボールを打ち返すという、ものすごく技術の高いことをしようというものです。

あの細いバットで、すごく速いボールや、どう変化するか分からない変化球を打ち返すのです。

バッターが心がけるべきことは、頭の位置を一定に、動かない事が大切です。

ボールがものすごい速さで向かってくるのに、バッターも動いていては、バットでボールを打ち返す事などできるはずもありません。

しかし、バッターはバットを、頭から下の体全体を使って、振りに行かなければなりません。

静と動の共存。

それが野球を難しくしている理由の1つでしょう。

全力で動きながら、体の一部を停止させなければならないのですから。

頭を残す=首をスイングとは逆に回転させる。

バッターが構える時、骨盤はホームベースよりも後方を向いています。

そして頭は、ピッチャーを見ていますので、右打者なら脊柱は反時計回りにねじれています。

スイングして頭を残す場合、骨盤はセンター方向を勢いよく向き、バットスイングが始まります。

その時に、頭もそのまま三塁側スタンドの方を向いてしまうバッターが多いのですが、ボールから目が切れてしまい、バットとボールをうまくミートできるはずがありません。

気持ちはレフトスタンド!的なあれですね。

頭をホームベース上よりやや前方にあるボールをスイング中に見るためには、骨盤の回転とは逆方向の回転を首で行う必要があるのです。

これは、頭で考えてできることではなく、小脳に記憶させられるくらいスイング量をこなさなければなりません。

スイング中に頭を逆方向に回転させることは、高い技術を要します。

バッティングはものすごい高い技術の結集です。

頭を残しながらバットをスイングする。

ボールをよく見る。

当たり前過ぎますが、頭の残っていないバッターは思っている以上に多いです。

バッティングで大切なこと その②

前方に移動しない

ボールはピッチャーから投げられて、ものすごい勢いでバッターに向かってきます。

バッターは待ってればボールは来ます。

しかし、世のバッターの多くは、ものすごい勢いで前に向かってステップし、ボールに向かって移動しています。

バッターが動いてしまえば、ボールをとらえられる可能性は大幅にダウンしてしまいます。

ホームランを打つために、ステップを大きくして、スイングを速くする。

その気持ちはわかりますが、どんなに速いスイングをしようが、ボールをバットでミートしなければ、ホームランどころか、空振り三振ですね。

前に行かないために気をつけることは、ステップの幅を大きくし過ぎないこと。

構えからステップの幅は、同等か足の横幅一足分程にしたいものです。

そんなんじゃ、スイングに力が入らないじゃないか!

と声が聞こえてきそうですが、世の中の一流バッター達のステップの幅は、決して広くはありません。

バットスイングは、前後の移動ではなく回転動作です。

できることなら軸はぶらさずにその場でコマのように回ってスイングできたら、ミート確率を高めることができるでしょう。

バッターが前に移動していては、ボールをとらえる事も難しく、遅い変化球にも対応することができません。

普段の素振りから、ステップ幅を狭く、できれば構えた時とステップ後のスタンス幅を同等に練習してほしいと思います。

試合になればどうしても力が入って、ステップ幅が広くなりますから。

バッティングで大切なこと その③

自分のボールをとらえるポイントと、打球角度・方向をイメージしてバッターボックスに入る。

バッターボックスの中で考えるべき事があるとすれば、このイメージを常に頭の中で描いておく事だと思います。

球種の読みも、このイメージの中で描きます。

まっすぐならこう、カーブならこう。といった感じですね。

バッターボックスの中では、右脳のイメージを使って、打った後の打球イメージを描くこと。

頭を残す事や、スタンス幅を狭くする事は、日頃の練習で体に染み込ませておきましょう。

素振りで十分です。

バッターがボールをとらえるポイントは、3次元でイメージします。

ここで注意して欲しいのは、一人一人のポイントの位置や形は違うということです。

自分のいい打球が飛ばせる位置、角度など探してみてください。

これは僕の場合ですが、右打者なら右中間、左打者なら左中間の打球をイメージすると、ヒットの可能性は高まるように感じます。

引っ張りが強くてバットをこねてしまうと、なぜかゴロになってしまいます。

ボールをバットで引っ掛けるのではなく、後ろの手で押し出すようなバットの出し方が、ヒットを出しやすくするように思います。

なので、僕のボールをとらえるポイントは、ヘソの前あたりでやや外角より、高さは太ももの前あたりにイメージしています。

ただ、イメージしたようにボールが来てくれる事は少ないです。

イメージを持ちながら、ピッチャーの投球に合わせて、ポイントを投球にフォーカスしてバットを出します。

「勝手に体が反応してくれました。」お立ち台で、プロ野球選手が殊勲打について話すときに、こう答えている選手は多いです。

イメージを持ちながら、しかし、体の反応で打てると信じましょう。

この時に大事なのは、初球でもイメージに近い状況であれば、ためらわずスイングする事です。

思い切りの良さも、バッティングのコツの一つではないでしょうか。

当然、ピッチャーが制球に苦しんでいたり、チームの状況では初球を見逃す必要がある場合はあります。

しかしながら、ピッチャー目線で言えば、初球や2球目に甘い球が来る可能性は高いですから、その甘いボールを見逃すのはもったいない。

初球から積極的にスイングしましょう。

チャンスは3回です。

バッティングで1番大切なこと

これまでいろいろと技術的な事を書いてきましたが、今回の記事で1番書きたいのはここからです。

バッティングで1番大切なことは、

「リラックス」

です。

力を抜く。

実は、力を入れることは簡単に出来るのですが、逆に力を抜くことは本当に難しい。

ホームランなんて狙おうものなら、握りしめるバットはもうガチガチでしょう。

余計な力を抜くことが大切なのですが、この余計な力がなかなか抜けません。

そこで、力を抜くポイントは、

バットを握るグリップをゆるゆるで握ること。

こんな力では、バットがするりと落ちてしまうのではないかと思うくらいの、かるい力で握ります。

もちろん、全身もリラックスを意識しましょう。

体はゆるゆると静止しないでゆらぎながらピッチャーの投球を待ちます。

そして、スイングするときは、息を吸ったりせず、自然体でスイングに入ります。

スイングの時に息を吸ったりしては、力みやズレが生じます。

呼吸はやや吐き加減で自然体を心がけましょう。

まとめ

野球歴25年の僕が書きました。

アマチュアの野球人ですから、信憑性が低いと思われるかもしれませんが、よく考えれば当たり前の事を書いただけですから、大きな外れではないと思います。

年齢が30代半ばになり、ようやく肩の力が抜けてきました。

若いうちからリラックスして打席に立てていたら、結果は違っていたのか?

わかりませんが、リラックスは人生のあらゆる場面で、最高のパフォーマンスを発揮するのに役立ちます。

最後になりましたが、打席で大切なもう1つのことは、絶対に打ってやるという強い気持ちがいい結果をもたらします。

俺ならできる!

と自分の事を最後まで信じてあげてください。

これまで、コツ的な部分をずっと書いてきましたが、結局のところ勝ち負けの差は、この気持ちの差だったりもするんですよね。

参考になれば幸いです。

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