長年野球を続けてくることができました。
その中で、チームメイトのケガに遭遇することも多くありました。
仕事柄、ケガを治療することもありますが、そんな中で気づいたケガしやすい人の共通点を発見したので記事にしてみようと思います。
心当たりがある方は、この記事を読んで改善して、ケガしないコンディショニングに取り組んでもらえたらと思います。
ここで言うケガとは?
ケガと言っても、すりむいたり転んだりするものではなく、太ももの肉離れだったり、肩やヒジの故障など、試合に出場する事のできなくなるものを指します。
野球に限ったものではありませんが、野球の経験が多いので、主に野球について書いていきます。
ウォームアップを甘く見る日本のスポーツ界
アマチュアになればなるほど、準備運動を怠る傾向があります。
僕のプレイしている草野球チームも、入団当初はほとんど準備運動せずに試合をしていました。
今でこそ、私が言いつづけた結果、ウォームアップが根付いてきましたが、それでもしない選手はケガを頻繁にしています。
地域の運動会なども、ほとんど準備運動せずに出場する人を見かけます。
運動会はかなりの人がケガしているように見受けます。
当然、プロフェッショナルの世界ではそんな事はなかろうと思いきや、あまり準備運動をしない選手が存在しているのも事実です。
そんな選手は、当然ケガが多くなります。
ウォームアップを重要視する人
一流選手ほど、準備の段階から普通とは違っているということを聞きます。
日米で長年活躍された、イチロー選手は試合の何時間も前から会場に入り、ウォームアップと準備をしていたと言われています。
相撲界では歴代最長の白鵬関が誰よりも汗びっしょりかいて、裏から取り組みに出てきます。
先日亡くなられた、野村克也さんもキャッチャーでありながら、三冠王や王貞治さんに次ぐホームラン数を記録している名選手ですが、ウォームアップとクールダウンをしっかりと行っていたとのことです。
しっかりとしたウォームアップが、一流のプレイに繋がっているのです。
そして、彼らに共通しているのは、ケガをしないということ。
ウォームアップを重要視して、しっかり時間をかけて行えば、いいプレイにも繋がり、ケガもしなくなるのです。
当たり前といえば当たり前ですね。
ウォームアップの内容
では、ウォームアップで10km走り込んでから試合に出場します!
という選手がいたらどうでしょう?
疲れてしまって、いいプレイはできそうにありませんよね。
それでは、12時試合開始の準備運動を8時からします。4時間も何をするのか?
プロであれば、じっくりバッティング練習などできるかもしれませんが、アマチュアであれば、長くても2時間程度で仕上げて試合をしたいものです。
ウォームアップの内容と時間も重要です。
野球のウォームアップ
野球の場合は、ダッシュする場面があり、ベースを踏むため、足首への負担がかかる競技でもあります。
長距離を走るのは、あまり良いアップではないでしょう。
長くても1km以内に長距離走は抑えましょう。あくまでも準備運動の範囲内で。
まずは、散歩から入るのが良いと思います。
300m〜500m歩いた後に、ラジオ体操やストレッチ・ランニングなど、徐々に体をほぐしていく感覚が大切です。
いきなりランニングに入ると、心臓や体への負担がかかりますから、あくまでもゆっくり体を起こすことが大切です。
そして、足首をしっかり回して、ベースを踏んだ際に捻挫などしないように、しっかり回しておきましょう。
プレイを想定したウォームアップ
野球の場合は、急な方向転換をする事は少ないですが、体幹の捻りの多いスポーツです。
サッカーやバスケットなどの場合は、急な方向転換を常に要求されます。
それから、野球の場合は、肩やヒジの故障が多い競技です。
意外とヒジの曲げ伸ばしを何度もしてからキャッチボールします、という人は少ないです。
しかし、ヒジの故障が多い競技ですから、ヒジの動きを甘く見ずに、手首のひねりも加えながらヒジの曲げ伸ばしを30回ほどはやってほしいと思います。
ヒジの故障が多いのは、ヒジの曲げ伸ばしのウォームアップをほとんど行われていない背景があるように感じます。
キャッチボール・技術練習
キャッチボールもただ何となくキャッチボールをするのと、試合の場面を想定したキャッチボールでは、同じ50球でも雲泥の差が出てきます。
ゴロからのスローイングをイメージしたキャッチボールや、速い球を投げ込むキャッチボールなど。
ただ、キャッチボールは相手も気持ち良く出来るような配慮をしてあげるのも大切ですから、自分だけの練習にならないように気をつけましょう。
技術練習も一球一球大切に、試合を想定して練習しましょう。
試合中の攻守交替は準備体操の一貫
ウォームアップをしっかりとして試合に臨んで、ウォームアップは終わりではありません。
野球の場合、試合中に座ることもできる楽な(?)競技です。
という事は、逆に体を冷やしてしまう恐れもあります。
そんな時に大事なのは、攻守交替で守備位置に行く時と帰る時に、ダッシュで行き来するのはとてもいい準備運動になります。
我々、草野球選手たちは、普段から運動している人は少ないでしょう。
攻守交替のダッシュで運動不足解消を図りましょう。
そんなの体力の無駄遣いだ。
と言う人がいますが、体力は出せば出すほど増えるものです。
こういうちょっとずつの運動が、社会人には大切な運動機会ですよ。
まとめ
ということで、ケガをしやすい人の共通点としては、「ウォームアップを甘くみてる人」ということです。
「だりー」とかいう言葉を聞きますが、ケガをする方がよっぽど大変です。
仕事にも生活にも差し支えます。
選手生命も縮めてしまいます。
ウォームアップをすれば、体が動きやすくなって、楽に動けるようになります。体力も付きます。
いいプレイもできるようになって一石三鳥も四鳥もなりますから、アマチュアこそウォームアップを重要視すべきです。
普段から運動する機会の少ないアマチュア野球界において、不十分なウォームアップは自殺行為でもあると思います。
老若男女問わず、スポーツする前のしっかりとしたウォームアップが、楽しい休日を支えてくれることでしょう。