地震はいつどんな時に起こるか分からない。現在のところ予知もできない。
どんな時に地震が来ても、冷静に対応できるような準備や知識があると、生死を分ける瀬戸際に正しい対応ができる。家だけじゃなくデパートや運転中、エレベーターの中など「こんな時に?!」という状況も考えられる。
シチュエーション別に考えられる取るべき行動をまとめてみた。
全シチュエーションで共通の行動
1.落ち着いて周りの観察
突然、緊急地震速報が鳴ると焦って何もできなくなる。
まずは落ち着いて周囲を見回し、倒れてきそうなものや、自分が危険な場所にいる場合は、そこから離れる行動が必要である。
火を使っていれば、火を消す。
なんといっても身の安全を確保を最優先行動しよう。
夜間の場合は明かりの確保
暗い状況では、避難ができない。地震の後では停電や物が地面に散乱している状況も考えられる。夜間は家の寝室にいる場合が多いと思う。
寝室には懐中電灯など、常に置いておくことが備えの1つとなるだろう。
2.靴を履く
靴を履くことは足を怪我から守る大切な行動である。靴も履かずに外へ飛び出すなんてとんでもない。
まずは靴を履くこと。
靴がなければ室内のスリッパでもいい。とにかく足をガラスの破片などで怪我しないように足を守る事で、避難がスムーズにできるようになる。
3.避難経路を確保しておく
地震が起これば、建物が傾き扉が開かなくなる可能性がある。扉や窓など、開けることで避難経路を確保しよう。
10秒あれば、1ヶ所は開けることは可能だろう。2ヶ所以上開けられれば尚良しである。
どんなシチュエーションでも、まずは落ち着いて身の安全を確保してから、次に避難するための態勢を整えることを考える。
たかが10秒、されど10秒。
10秒あれば、結構いろんなことができるものである。
では、シチュエーション別に深く見てみよう。
家の中で地震が起こったら
家の中は安全かと言えば、そんな事はなく、古い家や崖近くの家では、危険な場所も多い。
瓦屋根の家では、瓦は重いため潰れる危険性も高い。古い瓦屋根の家では、耐震強度をチェックしてもらう事も必要だろう。
古い家の中でも、狭い部屋は保たれる場合も多い。トイレや風呂、それも風呂釜の中など狭い部屋に逃げ込むと家の倒壊から身を守ることができる。
外へ出るのは難しい
家の倒壊などを考えると、外へ出た方が良いのではないかと思うこともある。ただし瓦や物が落ちてくる可能性もあり、危険の伴う判断となる。
家の人とどのような行動を取るべきか、話し合っておくことが大切だ。
人は家の中にいる時間が長いので、家の中で安全な場所・危険な場所を確認しておくことが大切である。
テーブル・机の下は有効な身の守り方
昔から「地震の時には、机の下に潜り込んで身を守りましょう」と言われ続けてきた。
これは実際はどうかと言うと、今でも有効な身を守る手段である。人間が家の倒壊などで亡くなる時は、第一撃を受けた場合である。直接タンスや本棚の下敷きになってしまった場合など。
その第一撃から身を守ることができるため、家が倒壊した場合などにも助かる可能性が高い。
崖崩れの可能性のある家
地震の時に亡くなる方は、崖崩れに巻き込まれてしまう場合もある。
家が崖の近くにある方は、緊急地震速報の際には崖から遠い場所に移動する行動が大切だ。
身の安全を確保したら
家の中では楽な格好をしている。
外へ出ることができる防寒着を着るようにして、いつでも外出できるようにしておきたい。
職場で地震が起こったら
仕事中に緊急地震速報に遭遇することも考えられる。
仕事中と一口に言っても、高所作業中だったり、火を使っていたり、荷物を高く積み上げてある倉庫にいたりと、さまざまな状況がある。
まずは身の安全を確保
どんな時にも、冷静でいることは大切で、身を守る行動を取ることも同じである。
危険な場所にいれば、少しでも身を守ることができる可能性の高い場所に移動し、身を守る。
上からの落下物がありそうな場所であれば、その場から離れて上から何も落ちてこない場所に移動する。
火を使っていたら、消す。または、火がうつらないような対策をとる。
避難経路を確保
身の安全を確保して、余裕があれば避難経路を確保しておく。
高層ビルなどで仕事をしている場合は、階段を使って降りるようにしたい。エレベーターは非常時には絶対に使ってはいけない。
運転中に緊急地震速報が鳴ったら
運転中も冷静に対応することが求められる。
急にブレーキを踏んでしまうと、追突などの事故につながる可能性があるので、ハザードランプを付けて、ゆっくりスピードを落とす事が大切。
そして、左側に寄せて地震がくるのを待つ。
できれば、電信柱や崖など押しつぶされる危険がが無い場所が良い。
地震が過ぎ去ってからも、すぐに発進はせず、周囲の状況を把握し地震が強かった場合は、情報収集に努める。
高速道路
高速道路では、停車はすぐにしない方が良い。
路肩が十分に広い場所を探しハザードランプを灯し、ゆっくり減速・停車する。
トンネル内
トンネルの中が1番危険かもしれない。天井や壁面が崩落する可能性があるためだ。
運悪くトンネル内で緊急地震速報が鳴ってしまった場合、出口近くであればトンネルから出ることを優先してそのまま走行を続ける。
トンネルの出口から遠い場合であれば、非常口の近くに停車することを目指そう。
渋滞中であっても、焦って車から降りたりせず、可能な限り非常口の近くで停車することを目指す。
エレベーターの中で緊急地震速報が鳴ったら
エレベーターの中で緊急地震速報が鳴った場合は、まず外へ出ることを考える。
閉じ込められる危険があるからだ。
エレベーターの外に一刻も早く出るには、全ての階のボタンを押す。
すると、次の階で降りる事ができるので、その後は身の安全を確保しながら、避難経路を確保したい。
ショッピングモールなどで緊急地震速報が鳴ったら
ショッピングモール内で緊急地震速報が鳴った場合も、まずは落ち着いて身の安全を確保する。
棚など倒れたり、モノが落ちてきそうな場所では、その場を離れ身を押しつぶしたりするものがない場所へ移動する。
ただ、天井の落下なども考えられるため、できれば机の下や頭の上にカバンなどを置いて、頭部を守る行動をとりたい。
また、停電することも考えられるため、ケータイ電話などで灯りをつける準備もしたい。
まとめ
以上、シチュエーション別に緊急地震速報が鳴った場合の取るべき行動を書いてきた。
大切なのは、冷静に身の安全を確保することと、避難経路を確保すること。
緊急地震速報が始まる前は、こんな準備の時間が無かったのだから、10秒間を有効に使いたいものだ。
自分の命を守れるのは自分しかいない。
必ず起こる大地震へ備えて、日頃から防災の意識を高めておきたい。