自転車で世界一周してくるとか言わない方がいい。世界は思ったよりずっと広かった。

自転車 世界一周

小さな地球。(It’s a small world)

という歌がありますが、天文学的な視点から考えて、比較的小さな惑星である。

ということだと思います。

これまで、自転車で地球一周してきたツワモノの本が世に出回っていますが、自分にもできるとか思わない方がいい。

とんでもないとこになります。

私が自転車で日本を飛び出した日々を振り返ります。

飛行機は使わない?

地球一周という事は、飛行機を使っては地球一周にならないのではないか?

そんな事を考えていました。

しかし、実際に現代では、飛行機を使う以外に太平洋や大西洋など大洋を超える事はできにくいようです。

貨物船が存在していますが、何ヶ月もかけて太平洋を一周しているようです。

そんな貨物船にスタッフとして潜り込んで、船旅をする人はいるらしいのですが、ハードルがめちゃくちゃ高いのはわかるかと思います。

はじめのうちは船にこだわっていましたが、だんだんと飛行機を使うようになりました。

実際には飛行機しか、選択肢のないルートが増えていますから、船にこだわるのは難しいかもしれません。

貨物船に潜り込め!

実際に、シンガポールからオーストラリアまで貨物船に潜り込んで船旅を続けようとトライしたことがあります。

まぁ無理でしたけど。

英語力が無いので、自分の状況を説明できない。

貨物船に乗りたいと言っても、旅行者は無理だよと。スタッフとしてです!

と言っても、まぁ無理ですよね。

私の英語でまともに言えているとは思えませんし、こんなコミュニケーション取れない外国人を貨物船に乗せるのはリスクが高すぎる。

社長さんとかに運良く会えたらいいのかもしれませんが、社員さんに言ったところで「わからない」ですからね。

そもそも世界一周の定義は?

世界一周というと、こんな感じをイメージしていました。

チャリダー界のレジェンド、石田ゆうすけさんは、こんな感じの世界旅行を7年ほどかけてされていたと思います。

マジですごいです。

ただ、世界一周をシンプルに考えるなら、このような感じかと思います。

東シナ海、大西洋、太平洋は飛行機に乗って。

こうなれば世界一周じゃないでしょうか?

しかし、これではなんとなくもったいない気がする。いろんな国があるのに、世界一周の目標にだけまっしぐら。

実際に私が回った世界

こんだけです。

世界一周とは、到底言えない。14カ国。

「世界、つまみ食い旅行。」

的な感じです。

しかも、鉄道で中国は抜けましたし、チリからパラグアイまではバスを使って抜けましたから、チャリダーの風上にもおけない存在です。

たまに、お節介のトラックのおっちゃん達が、

「乗ってけよ。」

と、あまい誘惑をしてきます。

「No,Thank you.」(ノーサンキュー)

と、断ればいいのですが、結構辛い時の絶妙な時に声をかけてきます。トラック野郎。

結構な割合で、

「よろしくお願い申し上げます。」

と、乗せてもらいました。

でも、トラック野郎ですから、旅行者の苦悩を分かっておらず、真っ暗の中に、

「この辺りでいいかい?」

と降ろされたりもしました。

宿も取れず移動もできず困った経験も何度もありますから、トラック野郎は断った方が無難ですね。いい人に違いないですけどね。

私の旅は世界一周には程遠い

こんな感じの旅行でしたから、結局世界旅行としか言えず、中途半端で帰ってきました。

友達からは、

「自転車で世界一周やってきた男」

などと言われたりもしますが、世界一周を自転車でやり終えてはいません。

結論としては、世界一周するには最低でも5、6年

お金にして600万円ほどはかかる。様な感じかと思います。

世界一周にこだわるか、諦めて帰るか

2年を過ぎた頃から、お金がなくなってきて、年齢も30歳が近づき、タイムリミットも迫ってきていました。

「3年で世界一周してくる!」

と言って日本を出発しましたから。その時27歳9ヶ月。

2年経ち、30歳になって、資金が底をつき、また働いてお金を作って旅を続ける気力は残ってなかったですね。

この頃にはもう気づいていたのです。

地球は超デカイって。

マジで半端じゃないデカさです。

自転車で回りきれるもんじゃないし、貯金は120万円くらい持っていったってすぐになくなるよね。

そして、タイムリミットが迫り、お金が底をつきかけた私が思ったのは、

世界一周してなくても、いい経験はちゃんとできた。

という事でした。

世界一周にこだわって、旅を続けたとして、世界一周を達成したとしても、次の夢のパパになる事が遅れてしまう。

30歳の私にとって

世界一周 < パパ

でした。

とりあえず、一旦旅を休止して、日本に帰ってパパになり、子供達を育て上げて、仕事も終えたら許される範囲で世界旅行を再開しよう。

60代70代のチャリダーにもたくさん会いました。

お金と時間のかかる世界一周旅行でした。

また、タイミングが合えば、旅をしたいなと思います。

まとめ

「自転車で世界一周してくる」と言って意気揚々と日本を旅立った男の、世界一周できなかった言い訳をツラツラと書いてきました。

スポンサーをつけたり、あの手この手で世界旅行を続けている人がいます。

それほどお金と時間がかかるのです。

それと3年程度では相当頑張らないと地球を回ることはできない。

お金も年100万円、5年500万円。

という事で、世界一周とか言わない方がいいという結論です。

ユーラシア大陸横断!20カ国!

とか、

北アメリカ大陸縦断!3カ国!

とか、

オーストラリア縦断!

東南アジア一周!4カ国!

などなど、もっと細かく具体的な範囲で旅行する事をお勧めします。

これから自転車で世界を回る全ての人に、言いたい。

「世界一周してくる。」とか言わない方がいいぞ!と。

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