世界旅行をすると、広い世界を見て、価値観が変わりそう!
とか言われたりもしますが、そんなことはありません。
ちっちゃな事も気になるし、全然おおらかにはなっていません。
むしろ小さい事にも敏感に気づくようになり、神経質になった部分もあるかも知れません。
そんな、性格が変わるほどのインパクトは旅行には無いと思います。
一般的に言われているような、旅に出て得られるものは、本当は得られないかもしれません。
あくまでも個人的な意見ですので、異論がある方はご容赦ください。
①自由は得られない
広い世界を見て、おおらかな気持ちや自由を感じそうな気もしますが、実際には全然自由じゃありません。
買い物にも一苦労しますし、何をするにも頑張らなければいけません。
バスに乗るのなんて下調べをたくさんして行かないと、そのへんの人に聞くこともできませんから、それはもう大変なことです。
日本人が日本の外に出て生活するのは、それはそれは大変なことです。
大世界を自由に暴れ回る!ことに理想を描いていても、実際には苦労苦労の連続です。
②英語力は着かない
海外で荒波に揉まれれば、英語なんか身につくだろ。
ーとんでもありません!
荒波に揉まれる程度で身につくほど、語学は簡単じゃないのが現実です。
スタートの年齢も大いに関係するようですが、10歳未満なら、住んでいるだけで身につくそう。
しかし私は27歳が旅のスタートでしたから、自然になんて身につくはずもなく。
日々「英語を絶対話してやる!」と執念にも似た気合いで英語の勉強を続けてきました。
ポイントは毎日1時間!ですね。
コツコツと勉強を重ねることでしか、実力をつける事はできないんだなと感じています。
③強さ。は得られない
強くなりたい!と思って旅に出たところもあります。
人生修行的なところで、旅に出ました。
結局、「強く」なりませんでした。
ある意味では強くなったのかもしれません。
あらゆる場所で野宿する力は付きました。
しかし、そもそも「強さ」の中身を分かっていなかったから、強くなりようもなく…
私なりの考える強さは、最近、「順応する力」だと思うようになりました。
旅で野宿を繰り返し、様々な自然環境に順応する力は付きました。
しかし、この時思っていた強さは、自然環境に順応する力ではなく、人間社会に順応する力のことを思っていたように思います。
誰に何を言われようが、気にならない人になりたい。とか、
みんなの中で輝く存在でありたい。
一目置かれる存在になりたい。
そういう強さというのは、旅では得られませんでした。
むしろ旅を続けていくと、自分よがりの自分の世界になってしまいがちで、チームの中の一員になる事が難しくなる。
海外、特にアメリカ人は自己主張が大切という社会ですから、アメリカにいれば良いのかもしれません。
むしろアメリカにいるときの方が生きやすい感じがしました。
しかし日本では、「和」を大切にする文化。
日本での強さは、集団への「調和」が強さになると思いました。
そんな日本の中での強さは、海外旅行ではかけ離れていき、結局日本に帰ってから以前より苦労する事になるのでした。
④何事も気にならない大らかな心は身につかない
強さと関連するかもしれませんが、「いいよいいよ!」と全てを許す大らかな心を手に入れられたらと思って旅に出ました。
結果は、逆に短気に、細かい事が気になるようになったかもしれません。
何故か?海外では絶対に思うように事が運ぶ事がありません。
バスは絶対遅れてきます。
中には数時間遅れてくるものもあります。
仕事も、人に頼んでも、時間通りにできてくる事はありません。
全てはうまくいかず、イライラします。
そして怒るようになります。
海外旅行で怒る癖がついたかもしれません。
すぐに怒る。
だってすぐに怒りたくなるような出来事が起こりまくるので。
まだ、旅前の日本にいる頃の方が穏やかだったかもしれません。
旅に出る前に思っていることは、旅に出てからは違うと気づく
旅に出て、強くなりたいと思っていても、結局は強くもならず、思っていた自分になっていない事に気がつきます。
それに、3年近くもの時間を失って、本当に必要な時間だったのか?と疑問に思うこともあります。
遠回りの人生だったかもしれません。
それでも必要な時間だったと思っています。
得たいと思っていたことは得られませんでしたが、思ってもいない事を得られたりもします。
人生、そんなものではないでしょうか?
結局やってみないと分からないという事でしょう。
やりたいと思う事があるなら絶対やりたいと思うなら、それはやって良いのでしょう。
そのことがもし、失敗に終わったとしても、元気があればまたやり直すことはできるでしょう。
一度きりの人生、挑戦はやった方が面白くなると思いますよ。